梅の魅力をこころゆくまで味わう一カ月に

湯島天満宮禰宜
押見 昌純さん

押見 昌純さん

 
—60回目の梅まつり、感慨ひとしおと思いますが。
押見さん 戦後しばらく梅園が荒廃しておりましたが、地元の有志の方々が地域の発展のためにもという熱い想いによって梅園を整備され、梅まつりが開催されるようになりました。そして今回、60回目を迎えることができました。期間中は趣向を凝らしたさまざまな催しがございますが、行事の多さでも全国一ではないかと思います。そして、今後は梅をよりいっそう楽しんで鑑賞して頂き、梅の観方を多くの方に知って頂くことも使命のひとつだと思っています。
—梅の鑑賞ポイントはどういったところですか。
押見さん 桜の名所と呼ばれている多くは、一つの種類で多くの本数を観賞するところが多いのに対し、梅の場合、一つの会場で複数の品種を観賞することができる場所が多くございます。しかも梅は約1カ月間花が咲いており、品種によって開花時期が違いますので、時期をずらして見て頂くことによってさまざまな梅を楽しむことができます。もう一つの梅の魅力は、なんといっても香りですね。そして香りを楽しむには夜がお勧めです。夜は周りの雑感が消え、ライトに照らされた梅は “夜神梅(やかんばい)”としてなんとも愛らしい表情を見せ、清々しい香りが境内に満ち渡ります。今回はぜひ、夜神梅の素晴らしさも味わって頂きたいと思います。
—今回も各方面からの協力があったんですね。
押見さん 60回という記念の年になりますので、例年以上に企業をはじめ多くの方々からのご協力を頂くことができ、より魅力的な内容で行う予定になっております。

社殿をバックに映える梅

 

神輿が湯島っ子の魂を熱くする

 
—梅が東京に春を連れてくる感じでしょうか。
押見さん 梅は縁起物であり春を告げる代表格でもあります。梅の魅力をひとりでも多くの方に感じて頂き、ファンになって頂く。そのためにやる事はまだまだあるのではないかと感じております。
—梅を見て楽しむのも日本にはなくてはならない風習ですね。
押見さん 日本のよさを再認識する流れができつつあることは、大変いいことだと思っています。特にデジタルに囲まれて育った若い方々が、アナログの感覚のよさを再発見したりしているのも心強いです。日本の文化には優れたアナログ感覚を発揮した、海外にないモノがたくさんある。梅を観賞することもそのひとつと言えますが、梅の愛らしさ、香りの清々しさ等に多くの方にファンになって頂き、日本の方がよき文化の一つとして海外へ発信して頂ければ嬉しく思います。
 
湯島天満宮
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